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女性記者不倫事件簿 第7号(NHK記者に不祥事が多発する核心的要因に迫る)

昨日同様、NHK女性記者が当事者であった取材対象者との不倫スキャンダル報道を振り返った上で、今回は、記事後半の【ブログ主のコメント】において、NHK記者に不適切異性関係など不祥事が多発する構造的要因や核心的問題について考察する。

 

 

【男】東京地方検察庁の企画調査課長(53歳)

 

【女】司法記者クラブ所属のNHK記者

 

【明るみに出たきっかけ】

週刊新潮』2016年2月4日号に掲載された

 

【事案の概要】

著作権違反になりうるが、以下、『週刊新潮』の記事をそのまま転載する。

 

 年明け早々、東京地検では、ある職員の処分が下されていた。関係者が明かす。

「1月4日付で、総務部の企画調査課長であるベテラン事務官が『パワハラ』を理由に、部内でヒラ事務官に2段階降格となりました。この事実は、司法記者クラブはおろか、一切公表されていません」

 が、この処分自体が“カムフラージュ”であり、

「実際にはパワハラなどではなく、司法クラブに所属するNHK女性記者との“不適切な関係”が処分の理由だったのです」(同)

 というのだ。

「前課長」は現在53歳。特捜部の所属も長く、やり手の事務官として知られていた。公務員志望者向けのガイド本『検察官になるには』(ぺりかん社)にも現役職員として登場。2006年1月の「ライブドア」家宅捜索では、先頭に立っていたと紹介されている。

 相手の女性記者は二回りほど若く、一昨年の春から司法クラブに在籍。直後から2人の関係は始まったというのだが、ことが発覚したきっかけは、

「同じく検察事務官である課長の妻が、夫の所持品からNHKのタクシーチケットを見つけてしまった。この時点では女性の存在は浮上せず、妻は仕事柄、利益供与などを疑って勤務先に通報したのです」(同)

 

■すべて復元され…

 報せを受けた検察庁は、報道機関への「情報漏洩」の可能性を念頭に置きつつ、さっそく調査を開始。課長の携帯電話も取り上げられた。

「そこから、女性記者とのやり取りが見つかりました。消去したメールや通話記録なども復元され、不倫関係については認めざるを得ませんでした。それでも、肝心の情報漏洩については頑として否認したのです」(同)

 もっとも、

「彼女が来てから、NHKは特ダネ連発でした。司法試験問題漏洩事件や、旧『村上ファンド』の村上世彰元代表への証券取引等監視委員会の強制調査、そして就学支援金を不正受給した三重の高校運営会社の事件など。クラブ内では『どんなネタ元をつかんでいるのだろう』と、たびたび話題になっていました」(司法記者)

 というから、その釈明も額面通りには受け取れまい。が、いずれにせよ検察当局は「パワハラ」なる理由を持ち出した挙げ句、すべてにフタをしてしまった。10年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件では「でっち上げ」で世間の指弾を浴びたのに、その体質はなお組織に脈々と息づいているというわけだ。

 ちなみにこの前課長、

「現在の妻とは再婚ですが、実は、前の結婚生活も、女性問題がもとで破綻しているのです。懲りない人ですよね」(前出関係者)

 そうした変遷を経て、今回不祥事の端緒を“直告”した妻に尋ねると、

「(夫は)帰って来ません。検察の方で聞いてください」

 で、その東京地検は、

「異動の有無も含めてお答えできません」(総務部広報担当)

 秘密結社でも気取っているおつもりか。

 

【ブログ主のコメント】

本ブログでは昨日、2011年に発覚した千葉県警警部とNHK千葉放送局女性記者との不倫関係について取り上げたが、今回またもや、公共放送たるNHK女性記者がらみの事例である。

 

NHKは政治や社会に対して絶大な影響力も持つマスコミ界のスーパー・エリート集団であり、NHK記者はマスコミ業界内でも一目おかれた存在である。全国紙、地方紙のデスク連中は、夕方のNHKニュースを見ながら、翌日の朝刊紙面における各記事の扱いの大きさや論調の方向性を決めていく。従って、各報道機関の記者たちは、取材現場や記者クラブにおいて、NHK記者の担当記者が、誰を対象に、どのような問題関心のもとで取材活動を展開しているのかを常に意識し、NHK記者の一挙手一挙動をマジマジと眺めているのだ。クラブのブース内でのNHK記者の電話のやりとりも、他社の連中は耳をそばだてて聞いている。

 

このように、常に注目・環視される存在であり、かつ、社会的影響力も大きいNHK記者が関わる不祥事は発覚しやすく、発覚した場合には新聞やテレビ、週刊誌などで大きく取り上げられがちとなる。

 

他の報道機関と比べNHK関係者は不祥事の絶対的件数が多いのか、それとも、NHK関係者による不祥事の発生率自体は他の報道機関と比べ高いわけではないけれど、NHK関係者の不祥事は社会的に注目されやすいので、見かけ上、NHKは不祥事の総合商社のような印象を受けるのであろうか。

 

この点について厳密な検証は困難であるが、ブログ主としては前者、すなわち、NHKは他の報道機関と比べ不祥事の絶対的発生件数が多い傾向にあるのではないかと考える。以下において、その理由を述べる。

 

NHKは就職人気企業であり、就職偏差値は極めて高く、記者志望者にとっては狭き門である。多くのライバルを蹴落としてNHKに採用された記者たちは、喜びもつかの間、いざ入局すると、今度は、熾烈な社内出世競争が待ち受けている。というのも、せっかく憧れのNHK記者に採用されたとしても、数年後に華の東京で一線記者として活躍できるのは一握りの記者に過ぎず、同期の半数は、生涯、東京から離れた地方支局を転々とする流浪の人生に転落する。

 

このため、東京の希望する部署への異動を希望する若手NHK記者たちは、あの手この手を使って東京行きの切符をゲットするため、文字通り「粉骨砕身」で体力・精神の限界まで奔走するのだ。同じ局の同僚を騙してネタを奪う奴がいたり、中には、東京本局の幹部、あるいは地方で人事権を持つ幹部にすり露骨に寄る記者も多発する。特に、女性記者の場合、上司と社会通念上「一線を越えた」関係に陥ることも珍しくない。同僚と熾烈な競争・狂奔・狂騒を繰り広げ、強壮な奴しか生き残っていけない。

 

このような殺伐とした職場環境の中で、NHKではメンタルを煩う記者が頻発するし、組織の体質に嫌気がさして退職する記者も後を絶たない。3年前に、一気に15名もの女性記者が大量離職したことは有名な話だ。また、昨年、31歳女性記者の過労自殺が発覚したが、根本的要因は、ここに記していることと全く同根だ。

 

では、NHK記者と取材対象者との距離感はどうか。記者にとって、取材対象者と表面的な関係を維持するだけでは、表層的な情報をしか入手することができないのは当然のコトワリある。何かしら事件が発生した際に、取材対象者から、核心的な情報の提供を受けるためには、取材対象者の懐に入り込んで良好な人間関係を構築しておくことが重要である。記者のスキルとして、文章力を高める以上に、取材対象者との信頼関係を築くためのコミュニケーション力、人間力を磨くことが重要である。

 

しかし、記者と取材対象者との関係が親密になりすぎると癒着の弊害が強まってしまう。特に、行政や警察機関などに対しマスコミには健全な批判精神が要求されるところ、記者が取材対象者に過度に寄り添ったり、記者が取材対象者・対象組織の価値感を内面化してしまうと、紙面は提灯記事で溢れかえることとなる。

 

記者にとって、取材対象者と適度な距離を保つことは重要であるが、取材対象者との距離感という点からすると、セクシャリティの観点から、女性記者はトラブルに巻き込まれやすい存在である。最近でこそ女性職員も増加しつつあるが、伝統的な男社会のお堅い行政や捜査機関に、若い女性記者が取材にやってきて中年の中堅幹部に笑顔で話しかけてくる。中年幹部は、もしかすれば、彼女は自分に好意を寄せているのではないかと妄想し、飲みに誘う。彼女は笑顔で応じてくれるので、中年オヤジの妄想は肥大するばかりである。

 

アルコールが入って、中年オヤジと女性記者の二人の波長が合ってイイ感じとなり、気がついたらベッドインしていることもあるだろう。あるいは、中年オヤジの一方的な勘違いと妄想で、女性記者に身体接触したり、体の関係を求めたりすれば、接触型セクハラであったり性犯罪行為に手を染めることになる。この手の事例は本ブログで繰り返し紹介してきたとおりである。

 

おまけにNHKは、他の報道機関とは比較にならないぐらい、取材経費には恵まれている。今回の事例では、NHKのタクシーチケットに検察事務官の妻が気付いたことが発覚に至るそもそもの発端であったが、実際、NHKではタクシーチケットは自由自在に各記者が使いたい放題である。尤も、数年前に、タクシーチケットの転売不祥事が発覚し、以前と比べると管理が厳しくなったようだが、それでも基本的にはチケットの使用は各記者の良識に委ねられており、他の報道機関と比べると甘々である。

 

また、支局レベルでもNHKは、接待飲食経費がふんだんにある。女性記者が、不倫相手でもある取材対象者と飲食を共にするときには、平然と飲食費を必要経費で落とすのだ。不倫旅行に出かけ、取材出張と称して二人の宿泊費を経費で落とすことまでやってのけるツワモノすらいるらしい。必ずしも高給取りではない公務員中年オヤジにタクシーチケットもプレゼント。かくして、NHK女性記者と中年オヤジの不倫関係は泥沼化していく…。

 

ここで指摘したいことの本質は、NHK若手女性記者は、出世のため、東京進出のため、特ダネをゲットすることを目論んでハニートラップを仕掛け、不倫関係に陥っていく、ということではない。もちろん、特ダネを取りたいという打算が皆無という訳ではないだろうが、よほどのキーパーソンを相手に選ばない限り、ハニトラとしての効率は高くないし、それほど機密性の高い情報が転がっているわけでもない。従って、地方勤務のNHK若手女性記者の不倫行為ごときに情報漏洩やら守秘義務違反があったのではないか、と目くじらを立てる必要はない。

 

今回の事案における東京地検総務部企画調査課長というのは、捜査・公判部門とは切り離された部局に所属する事務官に過ぎず、彼がセンシティブな捜査情報を恒常的に目にする機会は皆無である。なので、この課長から不倫相手の女性記者に捜査情報が漏洩したとは到底考えられない。『週刊新潮』の記事における問題提起は的外れである。

 

 職員を熾烈な出世競争にさらす歪んだ職場環境の中で、ストレスや欲求不満が蓄積したNHK若手女性記者が、鬱憤を発散するためしばしば取材対象者とインモラルな関係に陥り、その愛人関係が「皆様の受信料」で成り立っている、ということ、これが今回の結語である。

 

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