syakai-no-mado

社会ノマド、社会の窓、流浪しながら漂泊する社会を見つめます

西日本豪雨とW杯、どちらが重大ニュース?

 

f:id:syakai-no-mado:20180712001358p:plain

 

 ↑ ↓ 読売新聞とNHKのウエブサイトのトップページ。いずれも7月11日23時55分時点。

 

f:id:syakai-no-mado:20180712001448p:plain

 

 

 

西日本豪雨とW杯、果たしてどちらが日本人にとって重大ニュースなのだろうか?

 

所変わればナンとかも変わる、ではないけれど、おそらく、タイでは、W杯よりも洞窟で遭難した13少年の救出劇のほうが社会的には重大ニュースだったに違いない。

 

平均的日本人としては、日本が敗北しベルギーも敗退した今となっては、W杯の最終結果もさることながら西日本豪雨の被災状況が国民的関心事項と思われるが、マスコミ各社の中には、W杯をより重視している社もあるようだ。

 

朝日新聞、読売新聞、毎日新聞NHK時事ドットコムのウェブサイトのトップページの冒頭なり、目立つ位置に、特集やら特設で、7月11日の夜の時点で何を掲げているかチェックしてみた。

 

2週間ほど前は、各社共通して、W杯について特設コーナーを設けていたが、果たして今現時点では…。

 

まず、NHK

トップページの冒頭部分に、大きく、「LIVE 西日本豪雨 各地の状況ライブ」「ニュース特設 西日本豪雨の2つを併記している。そして、右サイドに、やや小さめに、「LIVE 霧島連山 硫黄山や「気象データマップ」「防ごう熱中症」などのリンクを設定している。よく見ると、「LIVE 西日本豪雨 各地の状況ライブ」の上のほうに、あまり目立たない形で、注目キーワードとして、「豪雨」「豪雨 被害」「豪雨 生活・支援」「サッカーW杯」「死刑執行」「米中貿易摩擦」「北朝鮮情勢」の7項目を横に併記している。

 

次に朝日新聞

トップページの冒頭に、西日本豪雨という大きな囲みの特設コーナーを設け、最新の関連記事の見出しを7本並べ、他の記事については「もっと見る」というリンクを設定している。

 

次に時事通信

冒頭には特設コーナーを設けていないが、最新ニュースの下のほうに、特集として、写真つきで4つの記事へのリンクを設定している。具体的には、西日本豪雨」「オウム松本死刑囚ら7人死刑執行」「フェラーリ最上級モデル試乗」「民泊は地方を活性化できるか」の4つである。フェラーリ―試乗は異質で、何故これが特集に位置付けられているのか興味深い。

 

次に毎日新聞

トップページの冒頭に、

【12日3時から速報】決勝進出を懸け激突 クロアチアvsイングランド

というバーを目立つように設定し、その下に、「サッカーW杯」「都市対抗野球」「西日本豪雨」「男・村田の再出発」「強制不妊手術」の5つのキーワードが並列されている。「強制不妊手術」は、毎日が新聞協会賞狙いのネタなので、社としてキーワード設定しているのは合点がいくが、「西日本豪雨」と「男・村田の再出発」が同じ扱いで横に並んでいるのはなかなか興味深い。

 

最後に読売新聞。

トップページの冒頭に、「W杯特集」という特設ページがかなり目立つように大きく設定されている。一方、西日本豪雨についてのリンクは見当たらない…。よく見ると、下の方に、同社の売りである「大手小町」や「Yomi Dr」、「中学受験サポート」と並置で、あまり目立たない位置に「西日本豪雨」へのリンクが設定されていた。

 

 ということで、毎日新聞や読売新聞、とりわけ読売は、西日本豪雨をさほど重視しておらず、W杯のほうが余程重大ニュースと位置付けているようだ。Webニュースの担当者が、個人的にサッカー狂なのか、それとも、西日本豪雨が気になる人たちはNHKのサイトを見るであろうから、ニッチ路線でW杯を大きく取り上げビューを稼ごうとしているのだろうか。