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女性記者不倫事件簿 番外編(長崎県警女性警部と男性記者との逆ハニトラ事案?)

本ブログでは、女性記者が、取材相手である警察官や政治家、官僚などからセクハラや性暴力(レイプ)を受けたり、取材相手と不倫関係となる中で情報の供与を受けた(かも知れない)数々の事例を紹介してきた。それに対し今回紹介するのは、これらとは逆ベクトルで、男性記者が、取材相手である女性警官と不倫関係となる中で情報の供与を受けた事案である。


【男】長崎新聞の記者(29歳)


【女】長崎県警本部の警部(47歳)


【事案の概要】

本件は長崎県警が2021年3月5日付けで、40代女性警部を地方公務員法守秘義務)違反疑いで書類送検されたことなどを共同通信が配信したことにより、全国的に話題となった事案である。

 

まずは、同日付の共同通信記事を転載する。

 

長崎県警の女性警部、不倫相手の記者に情報漏えいか(共同通信
2021年3月5日配信


長崎県警は5日、不適切な交際をしていた報道機関の男性に捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法守秘義務)違反の疑いで、本部勤務の40代女性警部を書類送検した。同日付で停職6カ月の懲戒処分とし、警部は依願退職した。県警によると、警部は警察職員の個人情報などを含む計約10件を男性に伝え、一部は報道された。


県警は報道機関名を明らかにしていないが、長崎新聞社総務局は同社記者と公表。「取材の過程においても報道倫理、社会通念に反する行為が伴うことは許されない」とした上で、謝罪するコメントを出した。


書類送検容疑は2020年8月ごろ、男性に職務上知り得た情報1件を漏らした疑い。警部は「交際を続ける中で、情報が記事化されることが(男性の)喜びだと感じていた」と供述しているという。


県警によると、警部は既婚者で、男性とは19年夏から20年10月上旬まで交際し、20年2月下旬から情報を漏えいした。警部は男性と連絡を取るため、友人に携帯電話を契約させていた。県警は男性側からの働き掛けはなかったとみている。


県警は、2人が県内の観光地で20年1月に食事をしていたとの情報提供を受け、調査していた。北村秀明首席監察官は「情報の厳格な管理と職員の指導監督を徹底し、再発防止に努める」と陳謝するコメントを出した。

 


2人の関係やコトに至った経緯については、「週刊文春」の2021年3月18日号で詳細に報じられているので、引用して紹介する。

 

地元メディア関係者が語る。

「女性警部の不倫相手は長崎新聞の若きエース記者です。書類送検されたのは1件ですが、少なくとも十数件の情報漏洩があったとみられている。お互いに既婚者でW不倫の関係でした。女性は警察学校の教官を務めた経験もあり、ネット犯罪などを扱う生活安全部門や広報課を中心にキャリアを積んできた。警視昇任も視野に入る、女性警察官のトップランナーのような存在でした」

 

 細身の美人と評判だった女性警部は、夫も県警の刑事。彼女を籠絡した18歳下の男性記者について、長崎新聞関係者が明かす。

長崎県出身で、学生時代はサッカー部で活躍したスポーツマン。母親は学校の校長なども務めた教育者で、父親は県職員です。関西の大学を卒業後、スポーツ新聞に入社。阪神タイガース担当でしたが家庭の事情で3年前に地元に戻り、長崎新聞に中途入社しました」

 

 記者として、県警を担当するようになり、ここ1年で特ダネを連発した。

「社内で報道部長賞なども貰っており、上からの評価も高かった。なのに昨秋から署名原稿がぱったり消えたので、どうしたのかと思っていました。彼は自信家で押しが強く、口も上手いのでモテるタイプだと思います」(同前)

 

 2人が不倫関係に陥ったのは2019年の7月頃。

「きっかけは19年6月に、偽サイトを利用して個人情報を盗む詐欺事件の記事を彼が書いたことだったようです。専門知識がある彼女に助言を求め、その打ち上げと称して飲みに誘ったのです。ただ、その時は彼が泥酔してしまい、必死に口説いたものの相手にされなかったとか」(同前)

 

 その後も男性記者は執拗にアプローチ。年齢差もあり、当初は「ネタを取りたいだけ」と警戒していた女性警部だが、いつしか熱意にほだされ、ラブホテルで密会するようになる。

 

 人目を忍ぶ恋の炎は徐々に燃え上がり、夏には福岡の人気海水浴場・糸島まで2人で足を延ばすなどエスカレート。だが、昨年1月、観光地で一緒に食事をしていた2人の目撃情報が県警職員から寄せられる。

「彼女の勤務地である長崎市内とは遠く離れた県南東部の島原で会っていたので疑念を持たれたのです。後に判明したところでは、2人は互いの休暇を調整して福岡や鹿児島へ、さらには関西にまで足を延ばして泊まり掛けの旅行に行っていました」(捜査関係者)

 

 昨春、女性警部の夫が県内の別の市にある所轄署に異動となり単身赴任。以降は2人で過ごす時間が一層増え、男性記者が妻の不在時に自宅に女性警部を招き入れることもあった。彼女の愛情の高まりと軌を一にするかのように、情報漏洩もエスカレートした。

 


【ブログ主のコメント】

本記事の冒頭で述べたとおり、本ブログでは、女性記者が、取材相手である警察官や政治家、官僚などからセクハラや性暴力(強姦)を受けたり、取材相手と不倫関係となる中で情報の供与を受けた(かも知れない)事例の数々を紹介してきた。

 

一般に、政治家や警察官などマスコミの取材源と記者との関係は、情報を持ち提供する側/情報を持たず提供される側という構図であり、前者が圧倒的に優越的な地位にあり、後者は前者への平伏・従属を余儀なくされがちである。(もちろん、局面によっては、立場が逆転することもあるが)

 

前者と後者がともに男性であり、まして、前者よりも後者が年上であったとしても、前者の優越性が揺らぐことはないが、情報を持ち提供する側/情報を持たず提供される側という権力勾配の存在下で、前者が男性で後者が女性、おまけに前者が年上、後者が年下のような場合、セクハラの温床となるであろうことは想像に難くない。

 

あるいはまた、情報を持ち提供する側/情報を持たず提供される側という権力勾配のもとで、かつ、前者が年上の男性、後者が年下の女性の場合において、後者が前者に敬意や慕情を抱いた場合には、いとも簡単に不倫が成立する。

 

女性の社会進出が一層進み、女性記者がますます増加する中で、近年マスコミ各社では、自社の女性記者が取材対象者とセクハラや不倫などの下半身トラブルに巻き込まれないよう、研修や相談支援体制の充実を図っているが、ここで素朴な問いかけが頭をよぎってくる。

 

女性の社会進出が一層進むということは、政治家や警察、官僚組織など典型的な男社会にも女性の起用が促進され、女性政治家や女性幹部が増加していくことが予想されるが、その際において、取材する側が若手男性記者の場合に、情報源たるシニアの女性政治家や女性警察幹部との間において、下半身トラブルは多発するであろうかーーー、という問である。


女の上司(デミ・ムーア)による男の部下(マイケル・ダグラス)への誘惑・セクハラが話題となった映画「ディスクロージャー」が公開されたのは1995年のことであるが、最近日本でも企業内における「逆セクハラ」事例が徐々に増加しつつあるようだ。元オリンピック選手の某女性政治家による権力勾配を利用した男性アスリートへのセクハラも以前話題となった。自民党政調会長たる某女性政治家の男好きは有名な話で、報道各社とも彼女の番記者には、彼女好みのイケメンを張り付けているという。

 

今回取り上げた女性警部と男性記者との不倫、そしてそれに起因する情報漏洩の問題は、従来頻発してきた男性警察官と女性記者による不倫とは逆ベクトルで、我が国では過去に例のない非常に興味深い事案である。女性警部と男性記者のどちら側に、より非があるのか。逆ハニートラップ・枕営業ではないか、といった話題が一時期盛り上がったが、女性の社会進出がトレンドとなる中で、当然に発生が予想された事象といえるだろう。

 

常に女性は社会的マイノリティーであり、性的搾取や抑圧、差別の一方的被害者であることを大前提として「男性による女性支配」を糾弾する批判理論の構築に勤しんできたしてジェンダー陣営の人たちにとっては、女性の社会進出に伴って不可避に生じうるであろう今回のような事案は、従来の理論の綻びを示唆する不都合な真実であり、一方で、ミソジニーの連中は女性の社会進出を批判・揶揄するネタが得られてご満悦に違いない。

 

ブログ主は、どちらの立場にも与することなく、今後も類似の事例が生じるか冷静にウォッチしていきたい。

 

【本ブログ内の関連記事】

・セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/23/012930

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第13号
 長崎県警捜査二課長が、女性記者に性的関係を要求
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/11/200300

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第14号 
 加害者が自殺した長崎での二重に悲劇の事例
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/12/203300

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/08/194300

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第11号から第20号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/20/204300


・女性記者不倫事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/06/03/194500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第6号
 加害者が自殺した北海道での二重に悲劇の事例
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/03/173500

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第25号
 鹿児島県警警視、共同通信記者などにセクハラ発言の巻
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2019/03/25/020

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第28号
 大分県警警部⇒テレビ局20代女性記者
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2020/05/09/230012

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第29号
 静岡県警はセクハラ、レイプ、不倫の温床??
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2020/05/10/170000

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第31号
 神奈川県警警視が女性記者にセクハラ事案
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2022/05/28/185019

 

・女性記者不倫事件簿 第5号
 兵庫県警50歳警視と20代女性記者の禁断の恋物語
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/28/193000

 

・女性記者不倫事件簿 第7号
 NHK記者に不祥事が多発する核心的要因に迫る
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/30/221000



女性記者セクハラ被害事件簿 第33号(細田衆議院議長の事案と政治部女性記者ホステス論)

【加害者】細田博之衆議院議長(78歳)

 

【被害者】政治部女性記者

 

【事案の概要】

週刊文春が2022年5月19日発売の5月26日号で、細田博之衆院議長による女性記者へのセクハラ事案を報じた。細田議長といえば、自民党の幹事長、内閣官房長官を歴任し、最近まで自民最大派閥細田派(現安部派)の領袖を務めていた大物政治家である。記事では、深夜に「今から来ないか?」と電話で誘われ、実際自宅に足を運んだ女性記者の証言などが取り上げられていた。

 

この記事に対し、細田議員事務所から週刊文春編集部に、「全くの事実無根であり、強く抗議します」と記された通知書が5月23日にファックスされた。

 

抗議の意見書を受け取った編集部では、嬉々として反撃に出る。5月26日発売の6月2日号で、<「うちに来て」細田衆院議長の嘘を暴く「セクハラ記録」>と題する特集記事において、女性記者による告発に加え、お尻をさわられたという党女性職員の事例や、抱きしめたいと言われたカードゲーム仲間である既婚女性の告白などを紹介し、大々的に紙面展開したのであった。

 

岸田文雄政権への攻め手を欠き支持率低迷にあえぐ野党は、ここぞとばかり追及の照準に定め、衆議院予算委員会において岸田総理に対し、「第三者による事実確認の調査を指示すべきではないか」(立憲民主党城井崇氏)、「ぜひ総理、細田議長からきちんとその場で事実関係を説明していただくよう指導・指示をしていただきたい。」(立憲民主党 大串博志)と揺さぶりをかけている。

 

【ブログ主のコメント】

今回の事案では、国権の最高機関の長たる細田衆議院議長が、昭和の香りに満ちあふれた色ぼけジジイぶりを見事に発揮し、年甲斐もなく、絵文字満載のイヤらしいメールを女性記者に送りつけていたことがネタとして面白いポイントだ。おそらく近日中に、細田氏は議長辞任に追い込まれるに違いない。

 

一方、ブログ主は、本件は政争の具にするような話題ではないと冷めて事態を観察しているのでありまする。野党の単なるパフォーマンスとはいえ、総理大臣に対し、衆議院議長への調査や「指導・指示」を求める立憲民主党の議員は、はっきり言ってイカれているとしか言いようがない。いつから、衆議院は政府の下位機関になったのだろうか。衆議院議長の行いに対し政府の介入を求めることは、立法府の自殺行為であるというコトの重大性を全く理解していない議員どもは救いようのないアホとしか言いようがない。

 

さておき、4年前の本ブログの初記事「セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業」において、女性記者にセクハラや不倫が頻発する構造について解説した。入社間もない20代の若手記者は、OJTとして地方に出向し警察取材からキャリアをスタートするが、その際に、女性記者が警察官からセクハラ被害を受けるのが、典型的パターンのひとつである。もう一つは、地方勤務を終え東京本社にあがり、経済部、社会部、文化部など各部に配属されたおおむね30代の女性記者が、取材先である各界のビッグネームからセクハラ被害を受けるというのがお決まりのパターンである。

 

政治部女性記者も例外ではない。それどころか、マスコミの報道各部の中で、最もセクハラまみれなのが、政治部女性記者だといっても過言ではないだろう。社会通念的には到底考えられないような時間帯に、大物政治家や高級官僚から、飲みの誘いを受けるのは、政治部女性記者にとって日常茶飯である。

 

いや、大物政治家や高級官僚から、飲みの誘いを受け、その誘いを断っているようでは政治部記者なんて務まらない。多少のセクハラなんぞモノともせず、むしろ、体を張るというか女の武器を活かして政治家や官僚に食い込み、独自情報をゲットすることに醍醐味を感じる女性記者こそが政治部を志願するものである。

 

政治部の側も、自社の若手記者を政治部にハンティングする際には、こいつは政治家や官僚のフトコロに飛び込んで、ネタを取ることができるか、というただこの1点で、人物評価を行っており、そもそも、セクハラやジェンダー問題に関心を持つような「面倒くさい」女性記者が政治部に採用(配属)されることはない。

 

ブログ主にも政治部女性記者の知り合いが何人かいるが、彼女たちが語る話題といえば、自分はいかに大物政治家に食い込んでいるか、という自慢話が大半である。「一見真面目な××大臣から飲みに誘われたんだけど、☆☆いう性癖をもっているようで面白かった」「最近、毎週土曜日の昼は、いつも△△総理秘書官とふたりランチに誘われている。とりとめもない雑談ばかりで大したネタはもらえないんだけどね」

 

さらには、女性記者の口からは、いかに自分が、政治家から信頼されているかというエピソードが止め処もなく語られる。懇意にしている政治家が、総理から大臣就任の電話連絡を受けたことを、ご婦人よりも先にまず自分が一報を受けただの、担当している重鎮から、党の人事について自分に意見を聞いてくることがあるだの、番している政治家のプライベートのことで諸々相談に乗ってあげており彼の弱みを握っているだの…。

 

そしてもう1つ、政治部女性記者が口にする定番の話題は、同僚への妬みである。「人事異動で自分は□□幹事長の番になったのに、いつも同僚の○○がネタをかっぱらっていくんだよね」。どうやら前任の女性記者○○は、□□幹事長との関係がかなり濃密で、人事異動後も新担当の女性記者には情報を提供せず、お気に入りの○○記者ばかりに情報を流していることへのヒガミ・ヤッカミである。

 

権力闘争や日々の激務とストレスで疲れ果て憔悴した政治家や官僚を飲食しながら癒やし、その対価として独自情報の提供を受ける、という役割だけをもっぱら期待され、そしてターゲットの男性を巡って同僚間で「女の争い」が絶えない政治部女性記者ってのは、まさしくホステスのような存在なのだ。(といいつつ、本物のホステスは、客の秘密を安易に口にしないが、担当する政治家との親密さを饒舌に語る政治部女性記者たちは至って凡庸であり、「ホステスのような存在」という表現は本物のホステスに対し失礼極まりないことかも知れない)

 

ともあれ、担当している政治家や官僚からご指名(呼び出し)があったら、24時間365日、いつでもどこにでも駆けつけ、ご機嫌取りができるようスタンバイできていなければ、政治部女性記者としては失格である。雨の日でも嵐の日でも、また、風呂上りでも就寝後であっても、政治家などから誘いがあれば、直ちに身支度して参上するのが彼女たちの責務なのだ。

 

日中、議員会館を駆けずり回って、政局・政策の両面で独材を入手するのに長けている「優秀な」ママさん政治部女性記者が、夜間休日に身動きがとれないということで戦力外通告され、ポイ捨てされた(退職に追い込まれた)という事例は枚挙にいとまない。妊娠期間中の身重な状態で、日々深夜まで政治家との宴席に顔を出し、体調の不調を感じながらも作り笑顔で接遇していた女性記者が、出産後には使い捨てられ、お払い箱になるのが日本社会の現実である。

 

かような政治部取材現場の内実を知っていると、今回の細田衆議院議長を巡るスキャンダルは、まことにくだらない暇ネタと思えてならない。断っておくが、ブログ主は、政治部女性記者のおかれた状況を決して肯定している訳ではない。けれども、一人の色ボケじじいをイジめたところで、何ら女性記者のおかれた現状の改善につながるわけではなく、一過性の衆愚うけねらいの不毛なコンテンツとして馬鹿馬鹿しく冷めて傍観しているのだ。

 

最後に1点余談を付記する。読売新聞2022年5月24日の記事からの引用である。

 

細田衆院議長のセクハラ疑惑、公明・山口代表「説明責任を尽くしていただきたい」

 公明党の山口代表は24日の記者会見で、週刊文春で女性記者へのセクハラ疑惑が報じられた細田衆院議長に関し、「疑問や疑惑が投げかけられたのであれば、ご自身が丁寧に説明責任を尽くしていただきたい」と述べた。また、「議長は議会の要だ。それにふさわしい言動を期待したい」とも語った。

 

この記事を見て、20年前の公明党・神崎武法代表(当時)のセクハラ事案のことを思い出し、思わず吹き出してしまった。当時、神崎氏は、説明責任を尽くしていたとは思えないが、山口代表は、20年前の神崎代表の事案は存じ上げていないのでしょうかね。

 

【本ブログ内の関連記事】

・セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/23/012930

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第9号
 公明党神崎代表(当時)がテレビ局女性記者を執拗に食事に誘い…

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・女性記者セクハラ被害事件簿 第1号から第10号までの概要
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第11号から第20号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/20/204300


・女性記者不倫事件簿 第1号から第10号までの概要
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第6号
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例①(北海道の事例)
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/03/173500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第14号 
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例②(長崎の事例)
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/12/203300

女性記者セクハラ被害事件簿 第32号(読売新聞記者が週刊誌女性記者にセクハラ)

【加害者】読売新聞社会部男性記者(当時32歳)

 

【被害者】週刊新潮の20代女性記者

 

【事案の概要】 

 2021年8月27日付読売新聞の社会面に、<本紙記者が情報漏えい 週刊誌女性記者らに>と題する社内不祥事の記事が掲載された。概要は、東京本社社会部の記者A氏(32)が、昨年夏から秋にかけて、検事総長秘書官のセクハラ疑惑や女子大学生殺害事件の取材情報を週刊誌女性記者に渡していたというもの。A記者は女性記者に、「不適切な関係を迫っていた」とある。


このA記者は、神奈川の名門私立高から慶応大を経て入社。初任地の山形支局時代からP担(検察担当)希望をアピールし続け、念願叶って東京本社の社会部配属でP担となった。山形時代に地元の局アナと結婚し、順風満帆のエリートコースに乗っていたらしいが、記者としての能力や人間性はいわく付きだったようだ。

 

週刊文春からの取材に対し、読売新聞関係者がこう語っている。「「P担への憧ればかりが強く、取材力がなかった。目立ったのはセクハラだけ。他社の記者との飲み会でも、女性記者からAの同僚に『あいつ触ってくるんだけど!』とクレームが寄せられたこともあった。」

 

女性記者との数々の不適切な関係や、情報漏洩が上層部の知るところとなり、2021年春にはP担を外され、『読売中高生新聞』編集部に左遷されたのであった。

 

読売新聞社としては、記者の異動によって一件落着を図ったが、結果として、冒頭にあるように、数か月後の8月に突如として自社媒体で記事にすることになった。同業他社の不祥事は嬉々として取り上げるものの、自社の不祥事案件には隠蔽体質の読売新聞が、本件をこのタイミングで取り上げたのには理由があった。

 

実は、経済誌『ZAITEN』が8月中旬に読売に取材をかけ、読売は『調査中』とだけ回答したが、雑誌の販売日(9月1日)の直前に、本誌発売に先んじて社内の不祥事を自ら発表した体裁をとったというのが背景事情のようだ。

 

そして、週刊新潮の20代女性記者との関係については、週刊文春2021年9月9日号の記事を引用する。

 

「『週刊新潮』の20代女性記者Bさんが、昨年夏に張り込み現場でたまたま一緒になった。うまく協力し合えたことから、後日飲みに行こう!となったそうです」(Bさんの知人)

 

 若手のBさんにとって、天下の読売のP担は貴重な人脈に映ったに違いない。

 

「飲みの席では『添い寝して』とセクハラ全開。別の寒い日には『あっためてあげる』と素面で抱きついてきたり、堂々とキスを迫ってきたりとエスカレート。Bさんは『ネタ元じゃなきゃ二度と会いたくない』と漏らしていました」(同前)


 A記者はその“優越的地位”を維持するため、取材情報を次々とBさんに。その情報が、「週刊新潮」(昨年9月24日号)で、〈「検事総長」就任祝宴で「セクハラ事件」〉との記事になった。

 

「渡した取材メモは読売のP担の間で共有されているものでAが独力で調べたものではない。なかに1カ所事実関係の誤りがあり、それをそのまま載せていたことで、読売社内で、うちのメモに違いないと話題になった」(別の読売関係者)

 

【事案の顛末】
読売新聞社としては、本件を穏便に収めたかったのであろうが、ZAITENはスプープ潰しに激怒し、更には週刊文春の参戦を招き、傷口は拡大するばかり。結局、読売新聞社では情報漏洩を理由に、9月30日付けで、男性記者を懲戒解雇処分にしたようだ。

 

この経緯を紹介した朝日新聞の記事を転記しておく。

 

読売新聞記者を懲戒解雇 週刊誌の記者らに計11回の情報漏洩(朝日新聞
2021年9月30日 21時36分


 週刊誌の記者ら3人に取材で得た情報を漏らしたとして、読売新聞グループ本社は9月30日、元東京本社社会部の男性記者(32)=人事部付=を懲戒解雇処分にすると発表した。前社会部長を出勤停止10日間、編集局総務を譴責(けんせき)の懲戒処分とする。


 広報部によると、司法記者クラブに所属していた元記者は昨年8~12月、検察庁内部のセクハラ疑惑を巡って、取材で得た情報を週刊誌の女性記者に漏らしたほか、別の殺人事件に関する発表資料をSNSで送った。また、テレビ局の女性記者や写真週刊誌の男性記者にも事件の情報を伝えていた。情報の漏洩(ろうえい)は3人に対して計11回に及んだという。


 元記者は、週刊誌の女性記者と少なくとも7回飲食し、不適切な関係を迫ったこともあったという。調査に対し、「『深い仲になりたい』という下心があった」と説明した。このほか、週刊誌の女性記者や家族との私的な飲食費2回分(約3万4千円)や、タクシー代23回分(約8万4千円)を不正に経費申請して使用したとして、全額返還させる方針だという。

 

 

【ブログ主のコメント】

本件主人公であるの読売男性記者が懲戒解雇された直接の理由はセクハラでは無く、情報漏洩である。ただ、その背後には、大手新聞/男性記者と週刊誌/女性記者という構造的な問題が横たわっているという点で、興味深い事案である。

 

これまで本ブログで数々の事案を紹介してきたが、新聞・テレビをはじめとするマスコミの女性記者は、警察官や政治家・官僚などの取材先との情報格差などに起因する権力勾配の存在により、日常的にセクハラ被害を受けやすい構造の渦中におかれている。

 

同様に、力関係の格差は、記者クラブ制度により守られた新聞・テレビ局の記者と、週刊誌やフリーの記者との間にも存在する。新聞・テレビ局の記者は、警察署や県警本部、官邸、国会、党本部、各省庁などの記者クラブに常駐し、排他的に警察幹部や政治家、官僚に接触し、情報を寡占する権限を有している。

 

一方で、週刊誌記者やフリーの記者は、警察幹部や政治家、官僚へのアクセスのハードルは高く、地を這うように苦労して日々情報を収集している状況にある。このような週刊誌記者にとって、記者クラブに常駐する新聞記者が内々に収集している情報は、喉から手がでるくらい魅力的なものに違いない。

 

このような構図の中で、30代・40代の男性新聞記者と、20代の女性週刊誌記者が知り合うと、どのような事態が生じるかは言わずもがなである。

 

近年、新聞各社では、売り上げ部数の減少が止まらず、経営状況が深刻化しつつあるが、これと連動して劣化が著しいのが、記者の質である。もちろん学歴(知的能力)だけで人を評価するのは適切ではないものの、えてして、入社する記者の学歴低下と比例するかのように、人格的にもヤバい若手が各社とも増えているという。

 

今回、セクハラ事件を起こし、情報漏洩でクビになった元読売の記者は、このような今どきのヤバい若手記者の典型例であり、読売としては、早々とトカゲの尻尾切りで排除したかったのであろうが、この手の劣化した記者が増大している現状に照らせば、くだんの記者をクビにしたところで、早晩、類似の事例が発生するに違いない。

 

【本ブログ内の関連記事】

・セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業
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・女性記者セクハラ被害事件簿第26号
 読売男性記者、他社女性記者にセクハラして懲戒処分の巻
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第7号
 読売新聞男性記者が、後輩女性記者の足を持って逆さ吊り
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第5号
 警察庁
記者クラブ内で、読売男性記者が日テレ女性記者の体に触ったり…
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女性記者セクハラ被害事件簿 第3号
 石川県警巡査部長が、新人読売女性記者の自宅に入り込み…
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第1号から第10号までの概要
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第11号から第20号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/20/204300


・女性記者不倫事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/06/03/194500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第6号
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例①(北海道の事例)
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/03/173500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第14号 
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例②(長崎の事例)
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/12/203300

 

 

女性記者セクハラ被害事件簿 第31号(神奈川県警警視が女性記者にセクハラ事案)

【加害者】神奈川県警捜査1課に所属する50代の男性警視(事件当時は、小田原署)

 

【被害者】報道機関の女性記者(詳細不明)

 

【事案の概要】
今回の事案は、2019年8月15日、海老名市内の焼き肉店からカラオケ店への移動時と、カラオケ店内で発生。共同通信と地元・神奈川新聞の記事を引用する。

 

神奈川県警幹部が記者にセクハラ 本部長注意(共同通信

2022/3/17 12:02 (JST)3/17 12:19 (JST)updated

 神奈川県警捜査1課に所属する50代の男性警視が報道機関の女性記者にセクハラ行為をしたとして、県警が警視を本部長注意としていたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。報道機関から連絡を受けた県警が調べていた。

 捜査関係者によると、警視は県内の警察署に所属していた2019年8月、記者ら3人と飲食。カラオケ店に移動中、記者の肩に手を回し、キスを迫った。カラオケ店では記者の手を自身の口元に近づけるなどしたという。

 記者の同僚から相談を受けた報道機関が21年8月、県警に連絡した。県警は「非公表事案のためコメントできない」としている。

 

神奈川県警の警視、女性記者にセクハラ 本部長注意に(神奈川新聞)
3/17(木) 19:21配信

 報道機関の女性記者にセクシュアルハラスメントをしたとして、神奈川県警が捜査1課に所属する男性警視(50)を本部長注意としていたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、警視は2019年8月、海老名市内で女性記者らと飲食した後、カラオケ店への移動中に女性記者の肩に手を回してキスを迫った。カラオケ店内でも女性記者の手を取り、自身の口元に近づけるなどしたという。警視は当時、県西部の署に勤務していた。

 女性記者が所属する報道機関から21年8月に県警へ連絡があり、監察官室が調査していた。

 同室は「公表案件ではないので、コメントは控えたい」としている。

 

【ブログ主のコメント】

本件は、マスコミ記者との公式・非公式な情報提供の窓口を担う警察署の署長や副署長、県警本部の部課長や管理官クラスの幹部が、日々の取材で接点のある若い女性記者と昵懇の間柄となり、ついつい出来心でセクハラを起こす、というこの業界ではありきたりな事案である。

 

入社後数年間、地方でドサ回り期間中の女性記者のおそらく9割以上が、この手のセクハラを経験したことがあるのではないだろうか。それくらい、男性警察官と女性記者との間ではありふれた日常茶飯の出来事なのだ。

 

マスコミの幹部クラス、あるいは、中堅以上の女性記者たちの本音では、「この程度のセクハラでいちいちコトを荒げていたら全く仕事にならんよ。些細なセクハラは気にせず、おじさん達の機嫌をとって情報をゲットしてこなきゃ、記者として失格だ」という価値観を強固の保持しつつも、タテマエとして、自社の女性記者のセクハラ被害事案があれば、相手先に厳重抗議するのが最近のマスコミのトレンドとなっている。

 

一方で、焼き肉店で飲食の後、カラオケ店への移動中に女性記者の「肩に手を回してキスを迫り」、カラオケ店内でも「女性記者の手を取り、自身の口元に近づけるなど」の行為があったという事案の描写を目にした新聞の一般男性読者の多くは、次のような受け止めをするのではないだろうか。

 

店の移動中に、身の危険を感じたにも関わらず、どうしてそのままヒョコヒョコとカラオケ店について行っているんだよ。身の危険を感じたにも関わらず、その場から逃げなかった女性記者にも非があるのは明らか。もしかしたらハニートラップ/枕営業で、捜査情報の収集をたくらんでいらんじゃないのか、と。

 

逃げなかった女性側にも落ち度がある、という男性的価値観に対し、セクハラ問題の専門家は、フリーズしてしまい逃れられなくなる、あるいは迎合反応という心理機制を主張する。あるいは、取材源と記者という権力勾配の存在により、逃げたくても逃げることができない、という女性記者の置かれた状況も指摘されている。

 

おそらく、今宵も日本のどこかで、男性警察官と女性記者との間で、きっと同様の事案が繰り返されているに違いない。

 

ちなみに、本ブログの女性記者セクハラ被害事件簿第19号で取り上げたが、神奈川県警小田原署では、2015年5月にも全く同様の事案が発生した前歴がある。2020年1月には、小田原署管内で県警警部によるパワハラ事件も発生。まさにセクハラ、パワハラ、小田原署ですな。

 

【本ブログ内の関連記事】

・セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/23/012930


・女性記者セクハラ被害事件簿 第19号
 神奈川県警副署長が、全国紙女性記者と酒を飲み体を触る  
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/14/200200

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/08/194300

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第11号から第20号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/20/204300


・女性記者不倫事件簿 第1号から第10号までの概要
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 加害者が自殺した二重に悲劇の事例①(北海道の事案)
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 加害者が自殺した二重に悲劇の事例②(長崎の事案)
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/12/203300

東京五輪中止署名に係る報道の備忘録

 

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共同通信の5月6日20時26分配信?の不思議記事

 

日弁連会長の宇都宮健児の爺ちゃん・74歳が、署名サイト「Change.org」を通じ、5月5日午前12時から東京五輪中止を求めるオンライオン署名を開始したんだってさ。でも、本当に70過ぎの宇都宮の爺やに、オンライン署名をしかけるセンスがあるんだろうか。誰か黒幕がいて、宇都宮の爺やを客寄せパンダとして利用して署名活動をやっているのではないか、と勘ぐってしまいたくなるが、そんなことはさておき。


オイラは、COVID-19が流行する前から、そもそも東京五輪ナンぞには全く興味なく、今更中止になろうが開催を強行しようがどうでもいいと思っているのが正直なところであるが、このところの宇都宮の爺やのオンライン署名活動を取り上げるマスメディア報道は興味深くウォッチしている。

 

ここで、時系列的に、マスメディアの報道を並べてみよう。
(5月8日の夜に、暇つぶしで検索作業を行ったもので、それまでに検索下位となりネットの大海に埋没してしまった記事があったとしても、拾い切れていないのであしからず。)

 

第1段階 初期段階では専らスポーツ紙の報道が先行

 (1)東スポ 5/5(水) 13:48配信
「日本に余裕ない」都知事選に3度出馬の宇都宮健児氏が五輪中止を求める署名活動スタート
 名誉ある本件署名活動の第1号記事である。この記事では、署名活動の開始について言及しているが、何件の署名が集まっているかは触れていない。

 

(2)日刊スポーツ  5月5日 20:18配信
宇都宮健児氏「一刻も早く」東京五輪開催中止へオンライン署名求める投稿

 宇都宮の爺やが、ツイッターを通して、「東京五輪開催中止」へのオンライン署名を求めるコメントを投稿したことを紹介している。この記事では、「署名人数は5日午後8時過ぎに3万人を超えた」と記載されている。

 

(3)スポニチ   5月5日 21:56配信
宇都宮健児氏 東京五輪中止求めオンライン署名をスタート 五輪開催の可否の関心高く
 この記事では、「署名人数は5日午後9時30分すぎに3万5000人を超えた」とされている。

 

(4)デイリースポーツ 5月6日(配信時間不明)
五輪中止署名、10万筆超宇都宮元日弁連会長が呼び掛け

 この記事では、「6日午後7時45分時点で10万筆を超えた」とされている。

 
第2段階 10万筆を超えると一般メディアの報道合戦が過熱

 (5)共同通信 5/6(木) 20:26配信
五輪中止署名、15万筆超 宇都宮元日弁連会長が呼び掛け

 ヤフーサイトに掲載された記事によると、5月6日20時26分配信としつつ、本文では「7日午前0時時点で15万筆を超えた」と書いてあるではないか。どうして、配信時間よりも後の時点における署名数を記述できるのだろうか。配信時間の単純な誤記なのか、意図的な改竄か、はたまた20時26時の時点で、7日午前0時時点の署名数を高等テクニックを駆使して通信社が推測したのか、それとも署名活動の主催者が通信社に数時間後の署名予測値の憶測を語ったのか、好奇心が書き立てられる記事である。

 共同通信が運営する47NEWSに当たってみたところ、事実関係が判明した。47NEWSでは、6日20時26分に「6日午後7時45分時点で10万筆を超えた」とする記事を配信しているが、7日0時09分に、この部分を「7日午前0時時点で15万筆を超えた」と変更し、他の部分は20時26分の記事内容と全く同一の記事を再配信していたのだ。

 ちなみに、デイリースポーツWeb上の(4)の記事は、自社記事ではなく、共同通信が20時26分に配信した記事であった。

 要するにこう言うことだ。5月7日の朝刊向けに、降版時間が22時頃の早刷用に「6日午後7時45分時点で10万筆を超えた」という記事をまずは20時過ぎに加盟社に配信し自社サイト(47NEWS)にも遅滞なく掲載した。その後、降版時間が25時頃の遅版(最終版)に間に合うよう、最新の数字に時点修正をして加盟社に7日0時過ぎに配信、47NEWSにも遅滞なく掲載したということであろう。

 であれば、ヤフーサイトに掲載された「7日午前0時時点で15万筆を超えた」とする記事については、配信時間は「5月7日0時09分配信」と記すべきだったのではないか。なのにどうして、疑義を招くようなマネをしでかしたのか。その理由は、次の挙げる毎日新聞の(6)の記事の存在だ。

 同業他社よりも1分でも早く報じることを競うマスコミ業界は、ライバル社よりも先んじて配信したことを顕示したい習性を持っている。共同通信の加盟社である毎日新聞が、共同の記事配信から遅れること10分後の20時36分に、共同の記事をパクることなく自社記事をWeb掲載している。

 共同のWeb担当者の心理としては、配信時間を7日0時09分と正直に上書きすると、毎日新聞よりも10分競り勝った事実が見えなくなってしまう。であれば、読者に不信感を抱かせてしまう懸念には目をつぶって、配信時間は6日20時26分のままで「7日午前0時時点で15万筆を超えた」という不自然なヤマしい記載を載せよう、という判断になったということが容易に想像できる。

 

(6)毎日新聞 2021/5/6 20:36配信
「五輪中止を」32時間で10万筆 盛り上がる世論 病院も抗議
 この記事では、「6日午後8時までの32時間で10万筆を超えた」と記載されている。

 

(7)朝日新聞 2021年5月7日 9時36分配信
五輪中止ネット署名、2日で18万人 宇都宮氏呼びかけ
 共同通信毎日新聞の記事掲載から13時間遅れで、自称高級紙の朝日が、「7日午前9時の時点で、すでに18万人以上の署名が集まった」とする記事をWeb掲載している。毎日の朝刊記事や、共同の配信記事が地方紙各紙で掲載されているのを見て、大慌てで追っかけたのだろう。

 ちなみに、8日の朝刊紙面には、「7日午後7時の時点で22万人」という数字で記事を載せている。

 

(8)NHK 2021年5月7日 18時31分
東京五輪・パラ中止求めるオンライン署名 開始3日で20万人超に
 次いでNHKが、「新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京オリンピックパラリンピックの中止を求める署名活動が行われていて、開始から3日目で20万人を超える広がりを見せています」とする記事をWeb掲載。

 おそらく、NHKの編集局内では、この記事の報道を巡って侃々諤々の議論があったはずだ。官邸に忖度する経営陣に忖度する政治部デスクは、官邸からの批判を恐れて記事化には断固反対し、一方で、忖度しないことをムネとする批判精神旺盛な社会部デスクは記事化を強く主張したことだろう。

 記事の末尾に「サイトの運営団体によりますと、2012年の日本版の開設以降に行われた8200件余りの署名活動の中で、最も早く20万人を超えたということです。」と書かれているが、中止署名への支持姿勢が明確で読者に署名への同調をけしかけるような蛇足は、さすがに官邸の逆鱗に触れたに違いない。

 

(9)時事通信 05月08日00時18分
東京五輪中止を」24万筆超 コロナ下開催に不安の声―オンライン署名で
 更に時事通信も参戦し、「8日午前0時時点で24万筆超集まった」とする記事を配信。


弁護士ドットコムニュースの2つの記事

 ところで、NHKの5月7日の記事では、「最も早く20万人を超えた」と史上初であることにアクセントが置かれているが、同日の「弁護士ドットコムニュース」の記事によると、「過去に20万筆を超えた署名キャンペーンは2件あった」ようだ。記事を引用しよう。

 署名スタートから丸2日が経った5月7日13時30分ごろ、20万筆を超えた。
Change.org Japanによると、今回の署名の賛同数は歴代3位(同時点)だ。過去に20万筆を超えた署名キャンペーンは2件ある。
 1位は、森友改ざん問題で自死した赤木俊夫さんの妻が真相究明を求めて立ち上げたキャンペーン(約38万筆)、2位は、東京高検の黒川弘務検事長(当時)の辞職をもとめるキャンペーン(約35万筆)だった。
 この勢いがつづけば歴代1位に迫りそうだ。

  弁護士ドットコムニュースでは、5月8日22時39時には、「東京五輪の開催を支持するネット署名も開始 8000筆を突破」とする記事も配信している。

 東京五輪の中止を求めるネット署名が広がりを見せる中、同じ署名サイト「change.org」上で、評論家の竹田恒泰氏が5月8日、開催を支持する署名を立ち上げ、開始5時間で署名が8000筆を超えた。

 竹田氏は東京五輪の開催について、「『どのようにすれば開催できるか』を突き詰めていき、直前まで開催に向けて模索するのが当然」「招致を決めた日本の国際的な責務」と主張している。

 また、外国人の観戦を見送ったことで、感染拡大のリスクが大幅に低減したことや、競技場や選手村で、最高レベルの感染対策がとられていることなどを指摘している。

 宇都宮健児弁護士が展開している反対署名は5月8日22時30分時点で28万筆を超え、かなりの勢いを見せている。

 反対署名について、竹田氏は「たとえ宇都宮氏の反対署名の数に及ばなかったとしても、それなりに『開催すべき』と思う人々がいること、決して世論は開催反対で染まっているわけではないことを示すことができたら、この署名の目標は達成できたと考えます」としている。

 存在自体がギャクな存在である竹田恒泰のオッサンが、またしてもパロディー遊びをやってくれているではないですが。東スポWebも、「竹田恒泰氏が五輪開催を支持するオンライン署名活動開始! 父は贈収賄疑惑で辞任のJOC前会長」という見出しの記事を5月8日23時23分に配信しているが、この記事によると「すでに、自民党片山さつき議員や和田政宗議員が賛同」しているらしい。

 止(や)んごとないけど病(や)んごとある竹田恒泰に加えて、片山さつき和田政宗までが登場すると、もはやお笑いの領域であるが、ともあれネトウヨ勢力が今後どこまでこの署名を頑張るのかも興味津々である。

 

読売、産経、北國の反応・扱いは…?

 共同、毎日、朝日、NHK、時事の5社が、宇都宮の爺やの署名活動を記事で取り上げてきたのに対し、政権寄りの姿勢が鮮明で宇都宮の爺や嫌いの読売新聞と産経新聞は、現時点で東京五輪中止署名活動を一切黙殺している状態である。

 絶妙なバランス感覚を誇る両紙のことなので、きっと宇都宮の爺やの署名活動については今後も黙殺を続け、一方で竹田恒泰氏の五輪支持署名をそのうち好意的に取り上げるのではないかとウォッチしている。

 その関連で、東京五輪中止署名をどう扱っているか非常に気になる地方紙がある。それは、失言王・森喜朗との関係が濃密な「北」こと石川県の北國新聞である。オイラの仮説では、森喜朗に忖度して北國新聞東京五輪反対署名活動をガン無視しているのではなかろうか。

 検証するべく、「北國新聞」×「五輪中止署名」で検索をかけてみたところ…。な、な、なんと北國新聞のオンラインでは、5月9日時点において(追記、5日後の11日になっても)、共同通信のクダンの6日20時26分配信の記事がアップされ続けているではありませぬか!

 この記事を掲載している北國新聞のWeb担当者の反屈精神には感服いたしまするが、老いぼれ森喜朗がこの記事の存在を知ったら、血相を変えて「トビ・ジョンイル」こと飛田会長に早く削除せよと介入するだろうな。森喜朗が気づかなくても飛田の知るところになれば、関係者は粛清されちゃうのではないかと危惧いたす次第である。

 

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北國新聞は5月11日になってもクダンの記事をオンラインに掲載!



 

記者が新型コロナに感染した事実を隠蔽する読売新聞

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読売新聞を広報する意図はございませぬが

 

 

コロナ禍において狂気じみた社会不安が続くなか、飲む相手を確保するのに苦労する日々が続いている。そんな中、飲みに誘って付き合ってくれる相手といえば、記者ぐらいだ。このところ、夜な夜な、若手女性記者と飲み歩く生活を送っている。

 

月曜はNHKの女性記者と、火曜は朝日新聞の女性記者、水曜は毎日新聞の女性記者、木曜は読売新聞の女性記者、金曜は共同通信の女性記者・・・といった具合である。


さておき、記者たちの話によると、報道各社においてCOVID-19対策の考え方が大きく異なることが判って興味深い。


朝日、毎日、日経は、4月頃から「原則テレワーク」を掲げ、全社的にテレワーク、リモート取材を積極推進し、一時期、企画会議や論説会議などもオンラインで実施していたようだ。記者数の少ない毎日をはじめ各社、次第に疲弊が進行したようであるが。


共同通信NHKは、タテマエではテレワーク推進を打ち出し、初期のころはAチーム、Bチームといったぐあいに勤務交代制を敷いていたものの、次第に有名無実化していったという。


時事通信も、記者には可能な限りテレワークを呼びかけているものの、絶対的な人員不足から、テレワークを実践する記者などほとんどいないのが実情のようだ。


対する読売。記者人数は最大規模を誇り、出社や現場に投入する記者を減らしても、人のやり繰りに困ることはないと思われるのだが、さすが体育会系、オニの軍隊企業、気合を入れればコロナなど恐れるに足りぬ、というノリで妊婦・子育てママ記者を含め社員にはテレワークなど認めず、全員出社が大原則だそうな。

 

で、昨日、読売の女性記者と飲みに行って、こっそり面白い話を聞いたぞ。曰く、読売東京本社の記者がCOVID-19に罹ったらしく、社員同士も含め、会食を禁ずるお達しが回ってきたんだって。当然、記者たちは、そんなお達しには従うはずはないのだが、さすがに経営陣はピリピリしているのだそうだ。

 

あれあれ??このところ、記者やカメラマンはじめ報道関係者のSARS-CoV-2への感染事例が相次いで報道されているのに、何故か、読売の感染事例は全く明るみに出ていないではないか。後述のとおり、読売新聞大阪本社での感染事例は公表されているが、東京本社はどうやら隠匿しているらしい。同業他社の記者等の感染事例は嬉々として記事で取り上げているのに、自社で事例が発生してもそ知らぬ顔で隠蔽を謀る厚顔無恥なところは、いかにも読売新聞らいしいというほかない。

 

ちなみに、7月29日、コロナ初感染者が出た岩手県の会見において、県知事と盛岡市長がそれぞれ、メディアは感染者のプライバシーに配慮してほしいと述べたにも関わらず、読売新聞記者は、感染者の「職業と、えー、職場はどこにあるのかってのを教えて頂けますか」と質問したんだってさ。読売の広報に、同じ質問をぶつけてみようかしら。

(出典:https://twitter.com/yagainstfascism/status/1288446531993874433

 

備忘録として、報道機関におけるCOVD-19関連事例を列記しておく。

(1)2月17日、共同通信の記者10人が1月下旬から2月の上旬にかけて、新型コロナウイルスの陽性反応が出たタクシー運転手の運転するハイヤーに乗っていたと報じられた。うち1名は、うち1人は安倍総理担当をしている女性記者であった。10人は一時期、自宅待機。

(2)4月2日発売の「週刊文春」は、関西テレビの20代のアナウンサーと記者が、新型コロナウイルスの感染が確認された阪神タイガース藤浪晋太郎投手と「私的に会食」していたため、出勤停止を命じられていることを報じた。

(3)4月4日、朝日新聞社は、東京本社編集局の30代の女性記者が新型コロナウイルスに感染したと発表。後に、この記者は、国際報道部に所属する今村優莉(37歳)であることが判明。6月1日には「幼子2人抱え、夫には持病が 感染した記者の60日間」というルポを書いている。

(4)4月9日、朝日新聞社は、東京本社に勤務する50歳代の論説委員の男性が、新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表。

(5)4月18日、産経新聞社は、大阪本社制作局に勤務する40代の男性社員が新型コロナウイルスに感染したと発表。

(6)4月某日、テレビ朝日において、報道番組「報道ステーション」キャスターの富川悠太アナウンサーを始め、制作スタッフ5人の感染が発覚。

(7)7月6日、テレビ朝日は、セールスプロモーション局の男性社員が新型コロナウイルスに感染したことを発表。

(8)7月11日、共同通信社は、仙台支社に勤務する30歳代の男性記者の新型コロナウイルス感染が判明したと発表。

(9)7月16日、熊本で豪雨災害を取材していた時事通信社の30代の男性カメラマンが、新型コロナウイルスに感染していることが確認された。

(10)7月18日、琉球朝日放送の管理職社員(報道制作を担当する40代男性)が新型コロナウイルスに感染していることが確認された。

(11)7月18日、日本経済新聞社は、東京本社編集局の主に内勤の記者1人が新型コロナウイルスPCR検査で陽性と確認されたと発表。

(12)7月22日、読売新聞大阪本社は、同社販売局の40代の男性社員が新型コロナウイルスに感染したと発表。

(13)7月27日、NHK福岡放送局は、受信料業務を担当する20代男性職員が新型コロナウイルスに感染したと発表。

(14)7月29日、NHK福岡放送局は、受信料業務を担当する40代男性職員が新型コロナウイルスに感染したと発表。前々日に発表された最初に確認された職員の農耕接触者であった。

(15)7月30日、日本テレビは、報道局社会部の警視庁担当20代の男性記者が新型コロナウイルスに感染したことを発表。

(16)7月31日、NHK福岡放送局は、20~40代の職員やスタッフら計5人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同放送局では前掲27日、29日発表の2名とあわせ計7名が感染し、福岡市は同日、クラスター(感染者集団)が発生したと認定した。

 

ざっとネットで検索したところ7月末までに、このように国内の報道関係で16件の事例がヒットしたのでありまする。各社、不祥事的事案は早前に公表したほうが傷は小さい、との認識で対応しているのに対し、読売東京本社は、このままひた隠しを続けるのだろうか。さすが、安部心臓新聞との異名をもつに値する見事な隠蔽体質ですな。

 


【本ブログ内の読売新聞に関連する記事】

読売男性記者、他社女性記者にセクハラして懲戒処分の巻
女性記者セクハラ被害事件簿第26号
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2019/03/25/033000

 

高校野球強豪、常葉菊川の監督と選手が、朝日と毎日の女性記者にしでかしたこと女性記者セクハラ被害事件簿 第16号

https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/14/200200

(この記事は、読売が当事者ではないが、読売の記事を一部引用している)

 

読売新聞男性記者が、後輩女性記者の足を持って逆さ吊り
女性記者セクハラ被害事件簿 第7号
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/04/140300

 

警察庁記者クラブ内で、読売男性記者が日テレ女性記者の体に触ったり…
女性記者セクハラ被害事件簿 第5号
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/02/210800

 

石川県警巡査部長が、新人読売女性記者の自宅に入り込み…
女性記者セクハラ被害事件簿 第3号
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/30/200500


辞め読(読売新聞退職者)の岩永直子ちゃんに言及した記事
企業主導の医師向けHPVワクチン大キャンペーンが始まった!
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2019/07/28/200000

女性記者セクハラ被害事件簿第29号(静岡県警はセクハラ、レイプ、不倫の温床??)

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静岡県警ホームページより転載 人身安全対策を謳っておられまするが…(汗)



【加害者】静岡県警人身安全対策課の男性警視(54歳)

 

【被害者】女性記者(詳細不明)

 

【事案の概要】
コトを起こせしめたのは、静岡県県警の警視殿。県紙・静岡新聞の3月6日と同月20日のウェブ記事を引用する。

 

静岡県警警視、女性記者触る 飲食後路上で、処分を検討
(2020/3/6 17:00)
 静岡県警人身安全対策課の50代の男性警視が女性記者の体を触ったなどとして、女性記者が勤務する報道機関が県警に抗議していたことが6日までの関係者への取材で分かった。関係者によると、県警は男性警視に対し、警部補への2階級降格の申請を求め、処分も検討しているという。
 関係者によると、男性警視は2月、静岡市繁華街のスナックなど2軒で、女性記者と2人で飲食を共にしたとされる。この際、帰り際に路上で体を触るなどしたという。男性警視は昨年末にもこの女性記者と飲食し、同様の行為をしたとみられる。
 女性記者の勤務する報道機関が2月に抗議して発覚した。関係者によると、男性警視は県警監察課の調べに対し、「酒に酔っていてあまり覚えていない。気持ちが大きくなり、別れ際にハグしてしまった」などと話しているという。飲食はいずれも女性記者からの誘いがきっかけとしている。
 男性警視は子どもや女性の安全対策を所管する部署の幹部。県警監察課の担当者は「個別案件なので答えられない」としている。

 

女性記者の体触る 警視に停職1カ月 静岡県警が懲戒処分
(2020/3/20 07:42)
 静岡県警人身安全対策課の50代の男性警視が女性記者の体を触ったなどとして、女性記者が勤務する報道機関が県警に抗議していた問題で、県警は19日までに、男性警視を停職1カ月の懲戒処分としたことが関係者への取材で分かった。
 関係者によると、男性警視は2019年12月と20年2月、静岡市の繁華街で女性記者と飲食を共にし、帰り際に体を触るなどしたとされる。男性警視は懲戒処分に加え、2階級下の警部補に降格したという。
 男性警視は調べに対し「酒に酔って気持ちが大きくなり、帰り際にハグしてしまった」などと話しているという。飲食はいずれも女性記者の誘いがきっかけだったとされる。
 男性警視は子どもや女性の安全対策を所管する部署の幹部。県警は「調査結果や処分内容は被害者の意向、プライバシー保護の観点から発表を差し控える」としている。


【ブログ主のコメント】
子どもや女性の安全対策を所管する人身安全対策課の男性警視(たぶん課長か理事官)が、女性にセクハラするというシャレにならない事例である。


セクハラの具体的内容について、静岡新聞の記事では、「路上で体を触るなどした」「ハグしてしまった」とされているが、NHKは「路上で2度にわたって記者に無理やりキスをしたり体を触ったりするわいせつな行為をした」と、生々しく報じている。


さておき、県紙・静岡新聞の記事の中で、「飲食はいずれも女性記者の誘いがきっかけ」との記載を繰り返しているのは目を引くポイントである「誘惑した女性記者にも非があるんだぜ」と言いたげな、被害者側の落ち度の指弾を意図するような、他社の記事では見かけない独自の視点だ。

 

想像するに、この女性記者は普段からハニトラ・色仕掛けで独自を連発し、静新の察担(警察担当記者)はこの記者をよっぽど毛嫌いしていたか、あるいは、県警幹部が静新編集局幹部に「言っておくが、チョッカイ出したのは女のほうだぜ。しかも複数回」とかなり強く釘をさしたのか、背景事情はそのあたりだろう。


ともあれ、セクハラや性犯罪が発生すると、「女に非がある」という陰口がインターネット上で氾濫するのが常であるが、伝統的な新聞媒体が、堂々と「飲みに誘ったのは女のほうだ」といった記述をするのは極めて異例である。女性団体からセクハラ被害者バッシングを助長するとクレームを受けるリスクを冒してまで、女性記者たちに取材相手との関係性に注意を促す教育的指導・牽制効果を優先するという、アットエス静岡新聞のプライドとバランス感覚はある意味でお見事である。


このブログは、お巡りさんの不祥事を暴くことを目的としたものではないが、今回の記事を書くためにググっていたところ、静岡県警ではこのところシモ系の失態を連発していることが判明したので、追記しておく。


前年2018年6月には、同じく人身安全対策課の45歳警部(おそらく、クダンの警視の部下)が、10代少年に列車内でわいせつ行為をして逮捕されている。

 

その前年2017年5月には、浜松中央警察署の25歳の男性巡査長が、ストーカー事件の被害者である30代女性宅を職務で訪ねた際に、女性に抱きついたり、わいせつな言動をしたとして強制わいせつ未遂と特別公務員暴行陵虐の容疑で逮捕されている。


また、同年9月にも浜松で、乗用車を運転していた20代女性を一時不停止だったとして停車させ、所持品検査をすると言って衣服の上から執拗(しつよう)に体を触ったとして、24歳の男性巡査が準強制わいせつと特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕されている。

 

さらに、同年12月には、警備課巡査部長(29歳)が、児童買春・児童ポルノ規制法違反と窃盗の疑いで逮捕されている。同年10月に、同巡査部長が児童を児童ポルノ所持している疑いが発覚。11月に自宅を調べたところ、児童ポルノDVDのほか女子中学生の水着がみつかり、水着については同年7月に、勤務中に中学校で窃盗したものであることを本人が認めたという。


これらの事例を取り上げた静岡新聞の記事は見ていないが、しずしんお得意の「飲みに誘ったのは女のほうだ」的な被害者バッシングの論陣をこれらの事例でも張っておられたのか、気になることろである。「盗まれやすい所に、水着を置いていた女子中学生にも落ち度がある」とか記事で書いていたのかな。


人身不安全行為を率先する静岡県警といえばもう1件、2017年4月には、県警本部のナンバー3、伊藤博文刑事部長(享年58歳)が、失踪騒動を起こし、大がかりな捜索のすえに遺体で発見されるというドラマ顔負けの珍事件も発生している。自殺とみられているが、週刊新潮 2017年4月27日号の記事から、関係者の証言を引用する。

 

「実は、刑事部長の不倫が理由だからです。失踪翌日、奥さんが警察に連絡をして幹部が自宅を訪ねた際に、奥さんから伝えられています。失踪当日は、そのことで口論になり、刑事部長が“死んでやる”と言い残し、紐を持って家を飛び出した。奥さんは以前から、旦那が不倫をしていることを知っていて、愛人とやりあったこともあったそうです。ところが、相手がなかなか別れてくれず、仕舞いには“関係を外にバラす”とまで言われていたのです」(捜査関係者)


「1人でスナックなどに行く人ではなかったので、当初から、マスコミか県警内部の人間と言われていました。ただ、マスコミでしたらすぐにわかりそうなものなのに、未だに判明しない。そのことからも、県警の人間だと警察官たちも口にしています」(事情を知る記者)

 


最後に、下半身系トラブルではないが、「静岡県警」×「女性記者」検索でヒットしたトリビア情報をもうひとつ追記いたす。


7年前のことであるが、2013年2月1日に、酒を飲んで車を運転したとして、NHK静岡放送局の記者、長坂優子容疑者(当時27歳)が浜松で道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕されている。この長坂記者、酒豪辣腕で有名だったようで、当時、「NHK、飲(No)んでも、平(He)気で車(Ku)に乗る」という駄洒落もちょっと流行ったが、当然NHKをクビになり、現在は、ケニア・ナイロビ市のスラム街・カンゲミ地区で、低所得者層の保健改善に取り組むなど、人権問題でたいそうご活躍されているようだ。


例えば、2019年11月6日には日本経済新聞に「(私見卓見)アフリカの栄養改善 日本主導で」、本年2月13日には毎日新聞に「(発言)ナイロビごみ問題に知恵を=長坂優子 日本リザルツ・ケニア駐在員」、5月1日には朝日新聞に「(私の視点)アフリカ×新型コロナ 予防接種継続へ、協力して 長坂優子」など、立て続けに各紙に卓見を開陳しておられるようで。


予防接種やいわゆる人道支援活動にもウルさいブログ主としては、長坂氏の主張に突っ込みをいれたいところもあるが、くれぐれも、ケニアで酒に溺れないよう頑張っていただきたい。

 

【次回の予告】
本連載30回目の節目にあたる次回は、「人権派」ジャーナリスト広河隆一の蛮行・奇行・愚行を取り上げる。

 


【本ブログ内の関連記事】

・セクハラ、レイプ、不倫が頻発する女性記者という職業
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第16号  
 高校野球強豪、常葉菊川の監督と選手が、朝日と毎日の女性記者にしでかしたこと
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・女性記者セクハラ被害事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/08/194300

 

・女性記者セクハラ被害事件簿 第11号から第20号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/20/204300


・女性記者不倫事件簿 第1号から第10号までの概要
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/06/03/194500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第6号
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例①
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/03/173500


・女性記者セクハラ被害事件簿 第14号 
 加害者が自殺した二重に悲劇の事例②
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/05/12/203300