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社会ノマド、社会の窓、流浪しながら漂泊する社会を見つめます

女性記者不倫事件簿 第5号

【男】兵庫県警の警視(50歳)

 

【女】新聞社の女性記者(20代)

 

【明るみに出たきっかけ】

週刊新潮』2009年2月26日号が報道

 

【事案の概要】

妻子ある兵庫県警の警視が、新聞社の女性記者と交際。妻にバレタたところまでは、よくある話だが、この警視は妻の知人に「不倫顛末書」を書かされ、この文書が広くばら撒かれてしまったのだ。本事案について、『週刊新潮』の記事を引用する。

 

昨年(2008年)暮れ、兵庫県警や在阪のマスコミ関係者に、県警の幹部A警視(50歳)と、さる新聞社の20代の女性記者との不倫を記載した告発文書が送付された。しかも、A警視が不倫を認めたという手書きの「退職願」(4枚)が、添えられていたのである。

 

<一身上の都合により退職致したく承認願います。○○新聞社の記者○○○○と、してはならない不倫関係にありました。警察官として信用を落とす行為ですから退職させられてもあたり前です>

 

日付は平成18年7月25日、宛先は勤務先の警察署長、そしてA警視本人の署名と印影らしきものもある。女性記者と不倫関係になった一番の理由として、

<私にやさしく接してくれ甘えてくれたからです。当然、顔立ちがきれいとか若い女性ということもありました>

A警視は妻子とは別れないことを前提に、女性記者と交際していた。

<僕が結果的に○○をもて遊ぶようなことだからズルイ人間になってしまう。○○には、こんな関係になっても素敵な男性と結婚してほしい、早く見るかって欲しいといいつつ、僕も○○納得の上でこれまで付き合ってきたものです。(中略)僕としては別れまでの間(僕の転勤・○○の希望の男性が見つかるまで)、バレずに今を楽しみたかったというのが実際の気持ちでした>

 

A警視は、女性記者とは一切合わない、連絡も取らないと約束した上、もしそれを破ったら、

<思うようにしてもらって結構です>

と記し、「不倫顛末書」とも言うべき「退職願」を締めくくっている。

 

長らく広域暴力団を担当し、ノンキャリアながら知能犯捜査の責任者にまで出世したA警視。

「彼はエースとして将来を期待されていた男です。他の誰よりも早く出勤し帰りは一番遅い。マジメで仕事熱心な刑事でした」(兵庫県警関係者)

 

お相手の女性記者は、

「京都大卒の才媛で、極めて優秀です。今は控えているそうですが、酒好き、オヤジ好き」(大手紙の大阪本社記者)

 

週刊新潮』がA警視に取材し、「不倫顛末書」について尋ねると、「あの文書を書いたのは自分だし、自分の字というのも否定しない。だけど、内容は事実と丸っきり違う」「女房と、女房と親しい人がおって、その人の言うまま強制的に書かされてしまった。あの時は追い詰められて、仕方なかったんや」と回答。

 

だが、女性記者との不倫交際は認め、「俺が全部悪かった。彼女のことを考えると、本当に申し訳ないと思っている」と詫びの姿勢を示す。

 

妻とその知人しか持っていないはずの文書が最近になって流出した経緯については、「女房からではない。俺をハメて、メチャメチャにしようとした人間がやったんだろう。理由は分からない。誰が文章をバラまいたかは分かっているが、某新聞としか言えない」と語る。

 

2008年暮れに、県警の監察から事情聴取を受け、本部長から訓戒の処分も下った。3月には異動も決まっている。

 

【ブログ主のコメント】

昨日の記事でも触れたが、ブログ主は、女性記者が陥る不倫関係の典型的パターンを次の3つに類型化している。

 

 ① 仕事面、生活面などで悩み多き入社間もない20代の若手女性記者が、取材相手であるそこそこの社会的地位にある男性に悩みを打ちあけ親密になるうちに、体を許す関係に発展するパターン

 

 ② 記者として脂が乗った入社10~20年程度の女性記者が、社会的地位と名誉を築きあげた取材相手の巨星(各界のビックネーム)に憧れ、巨星としても愛嬢と同年代か愛嬢より若年であろう記者に情欲をかき立てられ人目を憚られる恋に発展するパターン

 

 ③ 新聞社やテレビ局の正規雇用記者と異なり、会社の後ろ盾のない契約あるいはフリーの女性記者が、女の武器を活用して取材相手に接近し、枕取材、ハニートラップをしかけるパターン

 

実際には、くっきりと3つに類型化できる訳ではないが、この類型分類は、女性記者が当事者となる不倫関係の特徴を端的に捉えていると考える。このうち、①は女性記者だけでなく、ごくごく普通の男女間のありふれた不倫関係成約パターンの典型例であるが、②と③は、女性記者に特徴的な不倫の様態である。

 

今回の兵庫県警警視と女性記者との関係について、考えてみよう。県警の警視といえば、社会的にそこそこの地位にあるのでパターン①に近いが、この女性記者は、仕事面、生活面などで悩みを抱え警視に相談していた、という経緯で二人の関係が深まったという訳ではなさそうだ。『週刊新潮』の記事には女性記者に関する情報が少なく、想像の域を出ないが、おそらく彼女は恋愛経験が豊富でオヤジキラーの小悪魔女子だったのではなかろうか。

 

酒好き、オヤジ好きの20代女子が、取材を通じて知り合ったマジメで仕事熱心な50の中年オヤジが格好良く思えて恋心を抱き、妻子ある中年オヤジとしても、「やさしく接してくれ甘えてくれた」20以上年下の女子とつかの間の逢瀬を楽しんでいたのであろう。いずれにしても、彼女には警視から捜査情報を引き出して手柄をあげようと目論むハニートラップの意図はなく、二人の関係は見返りを求めない純愛関係だったと思われる。

 

「純愛」という言葉を使うと、妻子ある50のオヤジが20以上年下の乙女子を弄ぶようなキモい関係は純愛なんかではない、という批判を招くかもしれない。だけど、必ずしも、オヤジのほうが一方的に女性記者を弄んだのではなく、お互いが合意の上で関係を継続していたのであれば、オヤジだけに非があるわけでない。尤も、筆者には不倫を肯定する意図はないが。

 

不倫騒動によって、警視の家庭は崩壊の危機に瀕するなどプライベートでは影響があるものの、警察業務に直接支障が生じるものではない。にも関わらず、警察組織では、不倫は公務員の信用失墜行為として処分の対象になるようである。