syakai-no-mado

社会ノマド、社会の窓、流浪しながら漂泊する社会を見つめます

またしても、はしか(麻疹)狂想曲が奏でられている - 麻疹流行を騒ぎ過ぎる不健全な社会

f:id:syakai-no-mado:20190217125608p:plain

2019年2月17日 NHK NEWS WEBの注目キーワード「はしか」

 

 

またしても、はしか(麻疹)が流行しているらしい。

 

NHK NEWS WEBでは、トップページの上付き部分に「注目キーワード」が幾つか羅列されている。本日2019年2月17日の閲覧では、「はしか、池江選手、児童虐待、統計不正問題、米朝首脳会談トランプ大統領東京五輪・パラ」の7項目が注目キーワードとして並び、その筆頭に「はしか」が位置している。

 

池江選手、児童虐待、統計不正問題、米朝首脳会談などなど、いずれも社会的に超ビックニュースであることは言うまでもないが、これらよりも「はしか」が上位に位置づけられていることが筆者には到底理解不能だ。

 

注目キーワードの「はしか」をクリックすると、次のようなのニュース項目が並んでいる。

・病院ではしかの集団感染 医師や事務職員など10人 大阪 茨木2月15日 23時24分
・海外旅行の男性がはしか JRや地下鉄で千葉県内や都内移動2月15日 20時09分
・大阪 あべのハルカス はしか感染 新たに客2人2月15日 18時27分
・はしか感染の女性 成田から横浜へ バスと東横線で 11日朝2月15日 15時16分
・【動画】はしかの女性 新幹線でどう移動した?2月15日 10時16分
・「あべのハルカス近鉄百貨店の利用客6人もはしか感染2月14日 22時44分
・はしかの患者数 19都道府県で148人2月14日 21時53分
・新幹線で新大阪~東京往復の女性 はしか感染2月14日 20時42分
・和歌山で3人がはしかに 大阪などで感染か2月14日 19時15分
・「はしか公表しないよう」保健所が病院側に伝える 大阪府2月13日 23時22分
・「あべのハルカス」新たに従業員7人がはしかと診断 大阪2月13日 22時23分
アメリカ はしか感染拡大 ことしの患者100人超に2月13日 8時13分
・大阪「あべのハルカス」店員がはしか 注意呼びかけ2月11日 18時46分


今般の日本でのはしか騒動は、直接的には大阪「あべのハルカス」店員でのはしか感染事案に端を発しているが、今年は米国でも感染が拡大しているし、東南アジアでは、フィリピンを中心に爆発的流行が続いている。

 

1月には、三重県津市の宗教法人「ミロクコミュニティ救世神教」における集団感染事例も報告されている。昨年12月下旬に、この宗教法人が開いた研修会参加者49人のうち、少なくとも29人が発症したらしい。同宗教法人は「医薬に依存しない健康」を教義としており、参加者の大部分がワクチンを接種していなかったと報じられている。

 

はしかの集団感染を招いたことで、この宗教法人を危険視する向きも社会には存在するようだが、筆者には、「ワクチン接種を徹底すれば、はしかは根絶できる」と唱える医学界の教義のほうがよっぽどデタラメで危なっかしい妄言と思えてならない。「ワクチン接種を徹底すれば、はしかは根絶できる」と宣う医学界と比べると、「医薬に依存しない健康」を唱導する宗教法人のほうが、健全でまともだ

 

筆者は、昨年4月、沖縄を中心に麻疹(はしか)が流行した際、関連記事を2本の記事をアップした。

はしか(麻疹)流行騒ぎの愚かさ、馬鹿馬鹿しさ
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/27/010647

はしか(麻疹)根絶という幻想と脆弱な社会
https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/28/015846

 

はしか(麻疹)についての筆者の見解は、この2本の記事をお読みいただきたが、基本認識は次のとおりである。


・はしか(麻疹)は、時に重篤症状をきたすことのある感染症であるが、医学界や厚生労働省が主張するようなメチャクチャ怖い感染症では決してない。にもかかわらず、1例でも患者が発生すれば、厚生労働省や専門家が、あたかも社会の存続を脅かす重大事件が発生したかのごとく厳戒態勢を取るよう呼びかけるのは摩訶不思議で不健全な対応だ。


・「ワクチン接種を徹底すれば、はしかは根絶できる」という医学界の最重要教理は大嘘であり、むしろ、ワクチン接種率があがればあがるほど、はしかに対して社会は脆弱となってしまう。だけど、この事実を暴かれたくない。このため、はしかについて恐怖のイメージを国民に植え付け、ワクチンを打て!打て!と大号令を続け、結果として、はしかに対して更に脆弱な社会へと突き進んでいる。

 


たまたま千葉市が2日前の2月15日に記者発表した「麻しんの発生について」と題する資料を目にした。
https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/kenkou/kikaku/documents/mashin_press.pdf

 

この記者発表資料には、モルディブに滞在していた20代男性の麻疹患者について、個人の症状や移動経路等が詳細に記載されているではないか。例えば、2月9日の欄には、次のように記載されている。

 14時台 本千葉駅発→千葉駅(この間、医療機関Aを受診)
 16時台 千葉駅構内に30分程度滞在
 17時台 千葉駅発(総武線各駅停車)→飯田橋駅大江戸線)→若松河田駅
 23時台 若松河田駅発(大江戸線)→飯田橋駅総武線各駅停車)→千葉駅

 

たかだか麻疹(はしか)ごとき感染症に対し、自治体の保健当局(保健所)が、あたかも社会の存続を脅かしかねない天然痘やエボラ感染症、クリミア・コンゴ熱のような致死性が極めて高い一類感染症でも発生したかのごとく、一例一例、感染経路や交通移動ルート等について詳細な疫学調査を実施し、人権侵害につながりかねない恐怖を煽るプレス発表を平然と行っている様は正気の沙汰とは思えない完全に、イカレているとしか言いようがない。

 

そして、行政機関が記者発表を行うと、報道機関が、その「大本営発表」情報を機械的に垂れ流し、社会の中で、はしかに対する誤った恐怖心が植え付けられ、特に、乳幼児の保護者は深刻な健康不安をいだいてしまう。例えば、千葉市の記者発表に対する、NHW NEWS WEBの記事を紹介しよう。

海外旅行の男性がはしか JRや地下鉄で千葉県内や都内移動
2019年2月15日 20時09分

 

千葉市では先月、モルディブから帰国した20代の男性がはしかと診断されました。男性はJRや地下鉄を使って千葉県内や都内を移動していたことから、千葉市は感染が広がるおそれがあるとして注意を呼びかけています。

はしかと診断されたのは千葉市に住む20代の男性で、先月モルディブから帰国したあと、今月6日の夜になって発熱の症状が出ました。

検査ではしかと確定するまでの間、医療機関の受診などのため、千葉県内や都内のJRや地下鉄を利用したということです。

男性が利用した交通機関を詳しく見ますと、今月5日と6日には午前8時に本千葉駅を出発したJR内房線などを利用。

発熱の症状が出たあとの今月7日には千葉市内の医療機関を受診するため午前10時19分、本千葉駅発・千葉駅行きのJR外房線などを利用。

発疹の症状が出たあとの今月9日午後2時台、千葉市内の医療機関を再受診したあと、紹介を受けた都内の医療機関に行くため、午後5時台にJR千葉駅から都営大江戸線飯田橋駅を経由して若松河田駅まで移動し、午後11時台に同じルートを逆に通って帰宅しています。

そして今月12日には再び都内の医療機関を受診するため、午前8時からJR本千葉駅を出発して都営大江戸線若松河田駅までの間を往復しました。

千葉市は同じ時間帯に利用した人に感染が広がるおそれがあるとして、男性が利用した交通機関の情報をホームページの「ニュースリリース・記者発表資料」などで公表して注意を呼びかけています。

そして発熱や発疹などはしかが疑われる症状が現れた場合には、事前に医療機関に連絡したうえで指示に従って受診するよう呼びかけています。

千葉市ではしかの患者が発生したのは、平成25年8月以来およそ5年半ぶりだということです。

 

 ここではたまたま千葉市を例に取り上げたが、このようなイカレた対応は、千葉市だけではないようだ。全国の自治体において、はしかの症例が発生した際には、同様の記者発表が当たり前のように行われている。自治体の保健当局の連中は、一類感染症と五類感染症の違いをそもそも理解しているのであろうか。はしかのような所詮五類感染症については、本体的には社会防衛よりも患者のプライバシー保護のほうが、感染症法の理念に照らし重要性が高いことを認識しているのだろうか。

 

日本におけるワクチン教の総本山である国立感染症研究所の教団幹部たちは、はしかは、エボラ感染症と同程度の危険な感染症だと妄信しているようだが、国立感染症研究所による誤ったリスク認知の洗脳を受けてしまった自治体保健所職員が、はしか症例が発生した際、その必要性等について何ら疑問を感じることなく不毛で無駄な追跡調査や広報に職務として全身全霊取り組み消耗している様は、気の毒だし滑稽ですらある。

 

頭を冷やして、はしか(麻疹)のリスクが、社会生活を営む上で日常的に遭遇する様々な他の健康リスクと比較してどの程度のものなのか、冷静に考えてみましょうよ!

 

 

 

【本ブログ内の関連記事】

・はしか(麻疹)流行騒ぎの愚かさ、馬鹿馬鹿しさ
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/27/010647

・はしか(麻疹)根絶という幻想と脆弱な社会
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2018/04/28/015846

・フィリピンでの麻疹(はしか)流行に対し、予防接種は本質的解決にならない
 https://syakai-no-mado.hatenablog.com/entry/2019/02/20/005500